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犬猫の飼育管理:こんな時どうするの?

粘着シートがついた時の対処法

ペットは、隙間の奥で小さな生物が動く気配を敏感に察知して、狭い隙間にもぐりこむのが大好きです。ですから、そのような場所に設置してあるネズミ捕りやゴキブリ捕りに使用する粘着シートなどがペットの体にくっついてしまうことは常にありえることです。ペットは全身が毛で覆われているため、一旦粘着物質がくっついてしまうとなかなか取れず、その処置はかなり厄介です。

ゼノくん、アックちゃんの素朴な疑問

ゼノくん、アックちゃん

うちの冷蔵庫の裏にゴキブリ捕獲器が置いてあるんだけど、あの中ってすごくベタベタしてるの知っている?あれって、一度くっついたらもうはがすことは出来ないんだよね?そしたら、どうしたらいいんだろう?Dr.ペテラス、教えてよ。


Dr.ペテラス ペテラス・ワールドの獣医師。ホームドクターとしてあらゆる疑問を即解決!

粘着物質は1度つくと厄介です

普段、私たちが生活している中にはネズミ捕りやゴキブリ捕りなどの他にも、ガムテープなどのテープ類、のりや接着剤、ガムなどの粘着物質があります。このどれもが誤って触ったりいじっているうちにペットの毛にくっついてしまうと、なかなか取れずに大変なことになります。粘着物質が一旦毛や皮膚に付着すると、ペットはそのベタベタしているものを気にして暴れたり後足で掻いたりします。すると粘着物質の付着範囲はさらに広がってしまい、毛同士がもつれるだけでなく、周囲の床や壁に汚れが広がってしまうこともあります。ひどい場合にはペットが床に貼り付けられた形で動けなくなってしまうことすらあるほどです。また、そのペットを何とかしようと思った飼い主さんの手や体もベタベタになってしまい、まさに「お手上げ」になってしまうこともあるでしょう。

無理に取ろうとすると大惨事になることがあります

粘着物質は水で洗い流したりシャンプーをしても簡単に取り除けるものではありません。
力任せにそれを剥がそうと無理に引っ張ると皮膚が傷ついてしまうことがあり、それはペットにとって痛みを伴う大きなストレスとなります。また、毛ごと切り取ろうとして粘着物質を引っ張りながらハサミを入れると、引っ張られた皮膚も一緒に切ってしまう危険性があります。
もちろん、シンナーのような体に毒となるものは使用してはいけません。

こんな応急処置をしよう

もし粘着シートがついてしまったら、自宅でどのような応急処置ができるのでしょうか?出来そうであれば次の方法を試してみてください。しかし処置が難しいと思ったらなるべく早めに動物病院へ行きましょう。

  • 1まず、これ以上被害を広げないために粘着シートの取り除ける部分(まだ体についていない部分)をなるべく多く切り取ります。
  • 2万が一ペットが口に入れても平気なベビーパウダーや小麦粉などの粉を体についた粘着シートに振りかけます。するとその部分の粘着性が低下するので、触って処置ができるようになります。もし、他に人手がなくこれ以上対処するのは難しいと思ったら、この時点で動物病院に連れて行き、そこから先を処置してもらいましょう。
  • 3次に、サラダ油やベビーオイル、クレンジングオイルなどをシートと毛の間に少しずつ染み込ませ、粘着物質を溶かしながらゆっくりと剥がしていきます。この時急いで剥がそうとすると、まだ完全に溶けていないため毛が引っ張られ皮膚を傷つけてしまう可能性があるため、焦らずゆっくりと行いましょう。
  • 4剥がしたものは小まめに切り取って捨てていき、再び違う場所につかないようにします。そして、完全に粘着シートを取り除きます。
  • 5処置で用いたオイル類は少量であれば大して問題にはなりませんが、ペットが大量に舐めると害になることがあるので、処置した後はシャンプーや中性洗剤などで丁寧にオイルを取り除きましょう。
  • 6もし粘着シートが取り除けても粘着性が完全に取り切れずベタベタ感が残る場合は、小麦粉などをその部分につけて粘着性をなくし、少しずつ除去するようにしましょう。

原因を取り除いたら全身のチェックを

粘着シートを取り除くことができたら全身のチェックをしましょう。粘着部分が広範囲だったり、シートが体に付いてから時間が経ってしまっていると、毛が引っ張られて皮膚炎を起こしている可能性があります。また、直接粘着シートが付いた場所ではなくても肉球やおなかなどに粘着物質がついてしまっていることもあるので、よく注意して見るようにしましょう。
なお、しっかり取れて問題がないと思っても、どこか見落としていないか、皮膚炎などを起こしていないかを念のため動物病院で確認してもらいましょう。

予防は粘着シートに近づけないこと

この事故は防ぐことができます。一番の予防法は、なんといっても粘着シートに近づけないことです。ガムテープや接着剤などはペットの手の届くところには絶対に置かないようにします。蓋がしてあったり粘着部分が出ていないからといってその片づけを怠ると、噛んだり引っかいたりして中身を出してしまったり、いたずらにより被害が起こる可能性があるため油断は大敵です。
また、ネズミ捕りやゴキブリ捕りなど置く場所がある程度決まっているものに対しては、ペットをそこに近づけないよう侵入防止のゲートを設置したり粘着シートの配置場所を検討しなおすことも予防につながります。
粘着シートの事故は命にかかわるようなものではありませんが、ペットは長い間不快感を伴い、皮膚病の原因となります。どの場合においても事故を未然に防ぐように、細かな配慮を怠らないことがペットの安全と健康には重要なのです。


獣医師からの一言

このような事故は特にネズミや虫を追いかける猫でよく見られますが、猫を動物病院へ連れて来る場合には、必ず洗濯用ネットに入れてから分解できるようなダンボール箱などに入れて連れてきてください。身動きの取れない猫は興奮して治療を拒否するかもしれませんし、通常のペットキャリーに入れてしまうと、その中で張り付いてしまう可能性があるからです。


ゼノくん、アックちゃんからの一言

僕、ゴキブリみたいに捕まっちゃったらイヤだなぁ。それに、はがすのに時間もかかるって言うから、なるべくこんな事故が起きないように、僕をそこへ近づけないよう、飼い主さん気をつけてね!

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