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犬猫の飼育管理:飼育管理

避妊・去勢手術について

ペットを飼ってみると必ず誰もが直面するのが避妊手術・去勢手術の問題だと思います。するかしないかは飼い主さんに任されますが、その手術をするのとしないのとでペットの生活は大きく変わり、それは飼い主さんにも影響することをしっかりと理解した上で判断しなければいけません。今回はその避妊や去勢の手術についてお話します。

ゼノくん、アックちゃんの素朴な疑問

ゼノくん、アックちゃん

手術って普通は病気を治すためにするのかと思っていたけど、避妊や去勢の手術は健康な時にするんだって。じゃあ、その手術って何のためにするのかな?するのとしないのとでどんな違いがあるんだろう?わからないことはDr.ペテラスに聞いてみよう。


避妊手術・去勢手術とは

避妊手術とは、雌のおなかを開き卵巣もしくは卵巣と子宮の両方を取る手術のことをいいます。また去勢手術とは、雄の左右両方の睾丸を取る手術のことをいいます。これらの手術を行うと永久に妊娠する(させる)ことができなくなるため、もともとは望まれない妊娠による不幸な動物を増やさないために行われてきました。しかし、最近では生殖器に関わる病気の予防や、発情期における問題行動の抑制、生活の質(QOL)の向上など、それ以上の目的で手術を希望する飼い主さんが増えてきています。

性ホルモンの影響で起こること

もし避妊・去勢手術をしない場合、成長するにつれて性ホルモンが体の中に分泌され、次のようなことが起こります。

《発情》

雌の発情は6~10ヵ月齢くらいから始まります。犬の場合およそ半年に1回のペースで発情し、定期的に陰部からの出血が2週間ほど続きます。猫の場合、発情は不規則に起こり、大きな鳴き声や床を転がる行動などが見られます。犬猫とも発情の時期が訪れると雌も雄も外に行きたがることが多くなります。また、怒りっぽくなったり散歩中に異常に興奮したりします。

《マーキング》

自分の縄張りを示すために、主に尿のにおいをつける「マーキング行動」が雄で多く見られます。雄猫の場合、「スプレー」と呼ばれる霧状の臭いの強い尿を部屋の中でもあちこちにするようになり、特に雌の発情を察知すると多く見られるようになります。

《生殖器に関連する病気》

[雄の場合]
精巣の腫瘍や前立腺肥大が起こる可能性があります。どちらも治療として去勢手術を行うのが一般的です。

[雌の場合]
卵巣や乳腺の腫瘍、子宮の病気などが起こる可能性があります。特に、乳腺腫瘍は雌犬の腫瘍全体の約半数を占めるほど発生率が高く、雌猫においては3番目に多い腫瘍ともいわれています。また、子宮蓄膿症(しきゅうちくのうしょう)という病気は一度も出産を経験しない犬に多く発生し、発症すると命にかかわります。
その他にも妊娠をしていないのに体のホルモンサイクルが妊娠をしているよう働いてしまう「偽妊娠」が起こることがあり、乳腺が張ってお乳が出たり、乳汁が貯まって乳腺炎を起こすことがあります。

手術を行う時期

性ホルモンの影響で起こる上記の行動や病気を避けるためにペットの避妊・去勢手術を検討するのであれば、なるべく早いうちから獣医師に相談しましょう。これらの手術は体が性ホルモンの影響を受ける前、すなわち初回の発情が始まる前の生後半年頃に行うのが理想的です。体の変化や発情時の行動を知らないまま中性としてストレスなく過ごすことができ、さらには高齢になるとかかりやすい性ホルモンが関与する疾患を予防できるからです。

考え方は様々です

避妊・去勢手術は絶対しなくてはいけないものではなく、考え方も人それぞれです。同じ発情期でも犬と猫ではその行動が若干異なることや、飼育数、飼っている場所・目的によっても手術に対する意見は分かれます。
避妊もしくは去勢の手術をする時には全身麻酔を行い、体の一部を切除します。ですから手術を行えばペットの体には何らかの負担がかかることは否めません。場合によっては出血や薬の副作用が起こったり、入院のストレスを受けたり、手術後に傷を気にして舐めているうちに傷口が開いてしまうなどのアクシデントも起こらないとは限りません。これらは術前や術後に十分な注意を払っておけば最小限に防ぐことはできますが、それでも不安になる方、また経済的に負担と感じる方もいらっしゃるかもしれません。できるだけ自然体のままでいさせてあげたい、一度は子どもを産ませてあげたいという飼い主さんもいるでしょう。
まずは獣医師から話をよく聞いて、さらにペットを飼っているお友達の意見なども参考にして、手術をした時としなかった時について将来のペットとの生活を思い浮かべてみて下さい。


獣医師からの一言

避妊や去勢の手術に関しては飼い主さん同様、獣医師の意見も様々で、その是非や推奨時期などがそれぞれの先生で異なります。多くの人の意見を参考にして、長い目で見た時にどうすることがペットや飼い主さんにとっても最も幸せなのかをよく考えて、最終的な決断を下してほしいと思います。


ゼノくん、アックちゃんからの一言

手術をするのとしないのとではいっぱい違うことがあるんだね。でも、どっちをとっても飼い主さんが僕たちのことを考えてくれていることは間違いないよね!

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