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犬猫の飼育管理:飼育管理

いろいろな環境や人に馴らす

しつけとは、人と共存していくために、ペットにさまざまな人間社会のルールを教えることです。その第一歩として、まずはいろいろな環境や知らない人と遭遇した時にも、冷静に対処できる精神力を育てることがとても大切です。この精神力を獲得するために、生後約1〜4カ月齢にしておきたいしつけについてお話します。

ゼノくん、アックちゃんの素朴な疑問

ゼノくん、アックちゃん

僕は知らないところに行って新しい経験をしたり、初めて会う人に「こんにちは」ってご挨拶することが大好きなんだけど、お友達の中には家から出ただけですごく緊張したり、知らない人に会うのが苦手な子がいるんだ。それって子犬のときのしつけと関係があるらしいんだけど、どういうことかな?ペットのことなら何でも知っている、ペットトレーナーのひとみさんに聞いてみよう。


私が答えます:ペットトレーナーのひとみさん ペットの飼い方・しつけはワタシにおまかせ!

環境や人に馴れるのは大切なこと

ペットが人や動物に対して敵対心や恐怖心を持たず、どんな時でも落ち着いて飼い主さんの言うことを集中して聞くことができる、というのはペットが人間社会で生活する上で非常に大切なことです。このような社会性を形成する時期は、幼少期の数カ月間だけであることがわかっています。すなわち、しつけの第一歩は、幼少期にどれだけうまく育てられるか、ということが大きなポイントとなってくるのです。

社会化期とは

子犬では生後約4〜12週齢の時期を「社会化期」といい、新しい経験をどんどん吸収できるという特徴があります
子犬は、生後4週齢頃から新しいものや動くものに興味を持ち始め、積極的に近づいて行ったり触れたりしようとします。本来であれば、兄弟と遊びながらコミュニケーション術を身につけ、お母さんに連れられて行動範囲を広げ、そして様々な物や音を見聞きして多くの経験を積みます。そうすることで、大きくなっても様々な状況に柔軟に対応できる適応力を備えることが出来るようになるのです。
ペットが人間社会で生活するためには、この社会化期に家族以外の人に優しく触ってもらったり、他の動物と触れ合ったり、人間社会で起こりうる様々な刺激や環境を経験することが大切です。その経験を通して、身の回りのものや環境との関わり方を自分自身で学んでいきます。このような社会化がきちんとできたペットは、大きくなっても人や動物のことを必要以上に恐れることなく、人間社会にうまく適応することができるのです。
もし、この時期の社会化が十分でないと、人や動物に対して不必要に恐怖心を抱いたり、新しい環境を受け入れにくくなるため、将来飼い主さんはもちろん、その子自身も不快な思いをする場面が増えてしまうことになります。

臨界期とは

「臨界期」とは別名「感受性期」とも呼ばれ、外からの刺激により、脳の中で覚えたり感じたりする神経回路が集中的に作られたり、組み換えが盛んに行われる時期です。その中で刺激が多い神経回路は強化されますが、刺激が少ない神経回路は脱落してしまいます。よって臨界期までに一度も使われなかった脳細胞は一生必要ないと判断され、臨界期を越えた時点から消滅していく運命となるのです。
社会化期にも臨界期があり、犬の場合は生後3〜16週の13週間がこれにあたる時期だと言われています。臨界期は一生に一度しかなく、この時期には二度と戻ることができません。つまり、この短い期間における周りからの刺激が、ペットの社会化や今後の発育に影響を及ぼすのです。

いろいろな経験をさせてあげましょう

最近のペットは、生後間もないうちに母親から離されて1頭ずつで飼育されることが多いため、兄弟と遊ぶ機会が少なく、動物同士のコミュニケーションを体験しない子もいます。散歩中に他の犬を必要以上に怖がったり、知らない物を見てパニックになったりする子は、社会化期をうまく過ごせなかったのかもしれません。
大きくなってしまってからでは、臨界期は過ぎてしまっていますので、改善は難しくなるでしょう。飼い主さんは子犬・子猫の時期に様々な学習をするチャンスを与えてあげなくてはいけません。例えば、お客さんに来ていただいて優しくなでてもらったり、騒がしい場所や広い場所など様々な環境へ連れて行ったりと、たくさんの経験をさせてあげましょう。そしてそれらの経験をさせながら、褒めたりごほうびをあげることで「新しい体験は楽しいこと」と思わせるように導いてあげるのです。

パピーパーティーに参加しましょう

パピーパーティーとは、社会化期の子犬同士が楽しく遊びながら「社会性」を学ぶ、言わばワンちゃんの保育園のような場です。近所に同じ年齢くらいの子犬がいなかったり、独り暮らしなどで周りの環境が子犬の社会性を身につけるのに難しい場合には、このような場所を利用するといいでしょう。将来、散歩をしたり、多くの場所に出かける機会の多いワンちゃんにとって、このパピーパーティーはとても大切な学習の場とされており、最近では動物病院やペットショップなどで多く開催されています。
このパピーパーティーでは、たくさんの子犬やいろんな人に出会ったり、参加している別の飼い主さんからおやつをもらったり、おもちゃで遊んでいる間に音を聞かせて慣れさせていったりと、あらゆる方法で社会性を身につけるためのプログラムが組まれています。
また、飼い主さん同士の意見交換をはじめ子犬の基礎知識や接し方、しつけなど犬を飼う上で大切なポイントを教えてくれる、飼い主さんにとってありがたい場でもあります。


獣医師からの一言

社会化期を豊かに過ごさせることはとても大切なことですが、ちょうどこの時期は混合ワクチンの接種時期でもあり、まだいろいろな病気に対して抵抗力がない時期でもあります。パピーパーティーなど多くの人やワンちゃんと出会う時には、衛生管理がしっかりしたところに参加するようにしましょう。


ゼノくん、アックちゃんからの一言

しつけって言っても、まずはお友達とご挨拶したり、楽しく遊んだりするところからはじまるんだね。なーんだ、楽しく勉強できちゃうんだね!

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