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犬猫の飼育管理:飼育管理

ボディータッチをしましょう

ペットと共に生活する中で、私たちは一日に何度もペットの体を触ります。頭をなでたり、体を拭いたりお手入れをしたり、「ボディータッチ」は日常不可欠なものです。しかし、それと同時に触れ合うことはしつけにおいても非常に重要な意味を持っていることをご存知でしょうか?今回はボディータッチについて、しつけに関連する必要性をふまえてお話します。

ゼノくん、アックちゃんの素朴な疑問

ゼノくん、アックちゃん

ねぇねぇアックちゃん、アックちゃんは飼い主さんに自分のおなか、触られてもイヤじゃない?僕ダメなんだぁ、なんだかくすぐったくってもじもじしちゃうんだ。でもホントはどこを触られてもイヤがらないのがいいんだって。どうしてなんだろう?ひとみさんに聞いてみよう。


私が答えます:ペットトレーナーのひとみさん ペットの飼い方・しつけはワタシにおまかせ!

ボディータッチは信頼の証

犬はもともと群れをなして暮らしていた動物で、「ボディータッチ」は犬同士においてコミュニケーションの役割をしていました。犬のリーダーは他の犬の弱い場所(おなかや喉元)をボディータッチすることで相手の服従心を確認し、またそれをされた犬は弱い部分をさらけだしても何もされないことでリーダーを信頼していったのです。
これと同じことはペットとして飼われている犬も人に対して感じています。もし、ペットの犬が飼い主さんをリーダーとして認めているのなら、体のどの場所でも触らせてくれるはずです。そして子犬の頃から触られることに慣れさせ「この人はどんなことがあっても裏切らないで僕を守ってくれる、一緒にいれば安心だ」という気持ちを抱かせておくことで、飼い主さんをリーダーとして認めるようになるのです。
信頼関係はペットのしつけの基礎となるもので、ボディータッチはそれを築く行動の一つなのです。

ボディータッチの健康上の重要性

ボディータッチはしつけだけでなく、ペットの健康状態を知る意味でも、とても重要です。
皮膚をはじめ、耳の中、口の中、足先、内股、しっぽなど、普段見ない場所を見たり触ったりどこか痛がるところはないか確認することで、異常な場所を早期に発見することができます。
どんな場所でも触ることができれば、飼い主さんはいつでも自宅での健康チェックができるようになります。特に、歯や口の中は歯石が付いて歯肉炎になっていたり、耳は外耳炎などの病気にもなりやすいため、日頃からこまめにチェックすることが大切です。そして口の中を触ることができるようになれば歯磨きによる歯石予防にもつながりますし、もし治療で耳に薬を入れなくてはならなくなった時でもスムーズに行うことができるようになるでしょう。ボディーチェックができることは健康を維持する上でとても重要で、病気を早く治す手助けにもなるのです。

ボディータッチをしてみましょう!

しつけにおけるボディータッチは子犬の頃から毎日行うことが大切ですが、すぐにあらゆる場所を触れるとは限りません。最初は背中や首筋など、犬が触ってほしいと思う場所を静かに落ち着いた気持ちで愛情深くゆっくりと撫でます。まずは人に触られることに慣れさせ、不快ではないことを理解してもらいましょう。それから少しずつ頭部や耳、しっぽなど敏感な場所に範囲を広げていきます。まだあまり慣れないうちは、触ってほしくないところを触ると、振り向いたり嫌がったりするかもしれません。そういう時には背中や顎の下から徐々に範囲を広げるように撫でてその部分に近づけていきましょう。愛情を持って話しかけながらやさしく撫でることを繰り返すうちに、犬も気持ちよくなり「触られる=よいことがある」と感じられるようになって安心してきます。そうなったら犬とあなたとの間には信頼関係が徐々に生まれてくるはずです。

前足とおなかはさらにやさしく撫でることが大事です

触られるともっとも嫌がると言われるのは前足と急所であるおなかです。おなかを触る場合はまず、横倒しに寝ている犬の脇腹から撫ではじめ、そこから犬をゆっくり仰向けにしてやさしく上から下へ一方向に撫でるようにします。足も、最初はそっと触り続けることで慣れさせていき、触られると気持ちがいいんだということを覚えさせてあげましょう。決して最初から足先をぐっと握ったり、腕をつかんだりしてはいけません。
こうして体のすべての場所を安心して触れるようになったら、犬もボディータッチを愛情表現の一つとして受け止められるようになるでしょう。

もし嫌がったらどうするの?

もし嫌がったときは途中で止めたり叱ったりしないで、ただ犬の反抗を無視して何事もないように同じ調子でやさしく淡々と触り続けます。途中で止めてしまうと「嫌がったら止めてくれる」と覚えてしまい、逆効果になることがあります。また、無理をして抑えつけて触ろうとすると、「触られる=気持ちいい」どころか「触られる=嫌なこと」と学習し、さらにボディータッチを嫌がるようになってしまいます。
徐々に触られることに慣れてくると、「これって恐くないんだ、気持ちいいことなんだ」と思えるようになります。それでもどうしても嫌がる場合は無理をせず、しつけのトレーナーに相談するなどして解決策を考えてみましょう。

ボディータッチができれば診察時もいい子でいられます

ボディータッチによりどこでも触れるようになると、診察時やトリミング時にも役立つようになります。触診や検査のため仰向けにならなければいけない時でも、ボディータッチができれば診察はスムーズにできることでしょう。
逆に、人に触られるのがすごく嫌いな子になってしまうと、簡単なことすら人手が必要だったり、場合によっては麻酔が必要になることもあります。また、そのような子はトリミングも簡単にはできないので、長毛の犬種であれば毛玉だらけになってしまったり、爪は伸び放題などということになる可能性が高くなります。もちろんそれは病気の原因にもなりかねません。
小さい頃からしてきたボディータッチは信頼関係を築く以外にも、このようなところで大活躍するのです。


獣医師からの一言

ボディータッチに慣れておくと触られることが好きになるので、私たち獣医師も診察を容易にできるようになります。そうなると「うちの子、嫌がるから病院に行きづらいのよ」という飼い主さんの悩みもなくなりますね。ボディータッチにより信頼関係を築くことは、しつけと健康、どちらにも大切なことなのです。


ゼノくん、アックちゃんからの一言

おなかを触られても慣れてきたら気持ちよくなってくるんだね。それならがまんしてがんばってみるよ。だって先生に「おりこうさんだね」って言われたいし、何といっても飼い主さんのこと大好きなんだよってわかってもらいたいもん!

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