人と動物の関係学

[2009年6月] 犬との楽しい生活 #01

犬の生活の質を確保するために必要なこと

犬の生活を維持するための『10の項目』

 以前、翻訳などのお仕事の関係で何度もお目にかかり、親しくさせていただいていた海外の先生の一人であるブルース・フォーグル氏からとても大切なことを教わりました。

 それは犬の生活をしっかりと維持し、彼らの幸せを確保するための大切な10の項目です。
 巷では犬との10の約束にまつわるストーリーがはやっていますが、フォーグル先生の10の項目はそれよりはるかに重いものになります。

 その項目の注釈として最も大切なことは、それらのすべてが『人間しだい』であるということなのです。
 それらは次のような項目です。

1.解剖学的にも遺伝的にも健全な体であること
2.身体的健康がたもたれること
3.栄養バランスの取れたおいしい食事を食べられること
4.人間の生活環境の中で生きるということを早くから学べること
5.肉体的にも精神的にも虐待をされぬこと、そして無意識の虐待の犠牲にもならぬこと
6.精神的、肉体的刺激を含む日常生活活動を与えられること
7.人間と犬両方の社交を楽しめること
8.毛皮をまとった人間ではなく『犬』として扱われること
9.十分な知的刺激を受け犬として考え行動する機会を与えられること
10.尊厳をもって生きそして尊厳をもって死ぬことを許されること

 確かに先生がおっしゃるとおり、これは犬にとっての理想的な生き方ではないでしょうか。
 我々飼い主は、これをいかに実現させるかを常に考えていかなければならないのです。

『10の項目』から、私たちの生活を見つめ直す

 しかしこれは飼い主だけの問題でもありません。
 上記項目の1番の点に関しては、繁殖や断耳や断尾などの問題が含まれています。
 これは確かに飼い主が自分で手を出すことが出来ぬ事柄かもしれませんが、やはり意識は持っていなければなりません。

 また8番の点に関しては、多くの飼い主が無意識に間違いを犯しやすいことだと思います。
 かわいいと思うわが子・・・でもそのわが子が『犬』であることを、そして彼らには人とは違う『犬』としての行動欲求があり、『犬』として生きなければならぬ存在であることを、私たちは忘れてはならないのです。

 そしてとてもつらいことかもしれませんが、10番目にあるように、人間の伴侶である彼らの『尊厳』を、私たちは一番に考えてやらなければなりません。

 今までの、そしてこれからの犬と自分の生活を、もう一度これらの項目に照らし合わせて考えてみてはいかがですか。

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