人と動物の関係学

[2013年11月] 動物と社会 #21

ウサギの人気上昇中

人気者のウサギさん

最近は、第三のペットとしての人気が高いウサギさんですが、正しい情報は犬や猫と比べてまだまだ少ないようです。飼い主達が困らないように、そして、ウサギさんたちの幸せが守られるように、しっかりとしたウサギの情報の普及はとても大切なのです。ウサギは、そもそもヨーロッパで野性種が飼育・繁殖されるようになってから、徐々に人間の世界に入り込んできました。

 初めは、食用としての価値が認められていたからです。一説には、ローマ帝国軍が進軍する際に、ウサギを沢山物資として連れ歩いたために、ウサギが多くの地域に拡散したと言われています。今、私たちが、目にすることのできるウサギには、本当に沢山の種類がいるのですが、一般的には「古い種」と「新しい種」にウサギは分けられています。

小さくて可愛い動物

 19世紀頃までのウサギの多くは、最低でも4,5キロある大きなウサギ種が主流でした。例えば、アンゴラ種は18世紀に作られた種ですが、体重は4,5キロでした。また耳が異様に長いイングリッシュ・ロップは、19世紀初頭に出始めましたが、やはり最も小さい個体デモ5キロほどあったのです。19世紀に登場したフレミッシュ・ジャイアントは、最低でも7キロ程度の「大ウサギ」です。

 しかし、近年になってウサギの体は、徐々に小さくなっていったのです。1980年代には、現在人気のある多くの種が登場しています。ミニレッキスなどは2キロ前後のウサギです。またミニロップの体重は2,3キロです。ドワーフ系は1.5キロくらいにしかなりません。

私たちの時代は、小さなウサギが大流行しているのです!犬も最近は小型犬種が多く見受けられますが、ウサギの世界でも同じような傾向がみられるのです。人間はやはり「小さくて可愛い」動物を求めてしまうのでしょうか?それが健全なのであるかどうかが少し疑問なのです。

人間の欲望に左右される動物たち

 どのような動物種にも最も平均的、あるいは「健全」な大きさや姿かたちがあるのです。犬の場合は、柴犬よりも少し大きめの耳の立った短毛種が一番自然な形だそうです。

オーストラリアのディンゴがそうであると言う人もいます。そして、そこから離れれば離れるほど「何か」が起こりやすいと言うのです。つまり、巨大な犬種や極小の犬種などの体には、トラブルが発生する可能性がより高いと言うことなのでしょう。と言うことは、ウサギさんたちにも元の姿と比べてあまり小さくなってしまうと同じ事がいえるのでしょうか?

 ウサギさんの体温調節は、長い耳の毛細血管を通して行われています。これに関して一つだけ言えることは、耳が小さな角のような形になっている小さな種は、熱交換機能が低いという点です。ただでさえ、過熱しやすいウサギさんの体温調節能力を低下させるようなことはどうなのでしょう。

 可愛い物を求める人間の欲望に左右されてしまう動物の外見が。なんだか悲しくなってしまいます。

このページのトップへ