
「ライト」って書いてあるご飯は肥満防止用っていうのは前回教えてもらったけど(フードによる肥満対策)、このあいだ、ペットショップにご飯を買いに行ったら「シニア」って書いてあるのもあったよ。いつになったら僕たちそれを食べことになるのかな? 獣医師の先生に聞いてみよう。
「シニア」っていうのは年長者のことを指す英語だよ。つまり小型から中型犬・猫で言えば7歳以上、大型犬なら5歳以上の子のことを言うんだ。11歳以上の犬のことを「スーパーシニア」ということもあるよ。高齢になったペット用のためのご飯ってことなんだ。
君たちのおじいちゃん、おばあちゃんを見ていると分かると思うけど、歳を取ると若い頃に比べて食が細くなってくるよね。食べたものを消化する力も少しずつ弱ってくるし、免疫も低下してくるんだ。毛艶が悪くなったり、関節がぎくしゃくしてくることもある。だからそれらのことに考慮したご飯に替える必要があるんだ。
たとえば少ないご飯でも十分な栄養が取れるようにたんぱく質を高品質のものにしたり、お腹をこわしにくくするための食物繊維を工夫したりしているんだよ。高齢ペットの状態を考慮して改良してあるんだ。それから、若い頃には必要でなくても、高齢ペットが必要とする栄養もある。それらを加えることもあるんだ。免疫を強化するビタミン(ビタミンE)や適正体重を維持するための成分(L-カルニチン)を添加したり、皮膚の健康維持に欠かせない脂肪酸や、関節の健康維持に必要な軟骨成分(グルコサミンやコンドロイチン)を加えたりしたりするのがその例だね。
いや、実はもう1種類あるんだ。離乳をしてから1歳になるまでの「成長期用のご飯」というものだね。子犬や子猫が大きくなるためには、成犬・成猫の2倍以上のエネルギーが必要になるんだ。骨や筋肉を作るためのたんぱく質、脂肪、カルシウム、リンも成犬より多く必要だしね。でも、子犬は胃袋が小さいから一度にたくさんは食べられないよね。だから、少量でもしっかりバランスの取れた栄養を取ることのできる特別なご飯にしないといけないんだ。
いいところに気が付いたね。犬の場合は品種によって大きさが全然違うから、成長の仕方も犬種によって異なるんだ。やはり大型犬になればなるほど、成長の度合いが急激になるから、それに合わせた栄養バランスがとても大切になるんだ。あと、犬の大きさによって口の大きさも違うから、小さな子には小さな粒のご飯のほうが食べやすいよね。だから、犬の大きさに合わせて成長期用ご飯の種類が分かれていることもあるんだよ。
ペットと人が一緒に生活していく時間の中で、もちろん動物病院や薬が必要になるときもあるけれど、ライフステージに合わせてご飯の内容を変えるというような配慮をするだけでも、ペットの健康を維持する事ができ、長寿につながることをおぼえておいてほしいな。
「毎日の正しい食餌はどんな薬よりも健康に効果がある」って誰かが言っていたよ。ペットのご飯を作る人たちも、僕たちのことを本当に細かく考えていてくれるんだね。