
病気にならないために病気を知る。
早期に発見し早期に治療するために病気を知る。
愛するペットのために必要な知識を分かりやすくご紹介します。日々の健康管理に役立つ情報も満載。

「ノミやマダニなんて小さいんだから、見つけたときにつぶしちゃえばいいんだよ」って言っている人がいたよ。本当かな?それに、飼い主さんたちは「ノミやマダニの対策はやっているから大丈夫」ってよく言っているけど、その方法は本当に僕たちにとって最適なものなのかな?
…獣医師の先生に聞いてみよう。
「ペットについているノミやマダニだけを取り除けばいい」そう考えるのは、とても危険なことだよ、ゼノくん、アックちゃん。たとえば、ノミ。ノミは一生のうち、ペットの体表で過ごす時間はたったの5%しかないんだよ。残りの95%の時間は、畳の隙間やカーペットの裏などに潜みながら成長し、大人になると驚異的なジャンプ力でペットに飛び移り、悪さをするんだ。つまり、体に寄生した大人のノミだけを取り除いたとしても、まだまだ成長途中のノミが室内にたくさん待ち構えているということ。だから、ペットの体についている成虫のノミを駆除するだけでは十分とは言えないんだ。
また、多頭飼育の場合、かゆがっている子にだけ対策薬を使っても、他の子についているノミや、家の中で成虫になったノミが再寄生することもあるんだ。だから、全てのペットへ対策を考えなくてはいけないね。
それから、草むらなどに潜んで、お散歩中のペットを狙うマダニにしても、その寄生の危険は一度限りではないよね。常にマダニからペットを守ってくれる効果的な対策が必要なんだ。ノミやマダニの唾液の中には、さまざまな病原体が潜んでいるんだよ。そのせいで、ウイルス性や細菌性の病気になってしまうこともある。1匹1匹は小さな寄生虫。でも、大きな危険を持っているのがノミ・マダニ。継続的な対策が必要です。
よく「マダニがいても自分で取っちゃうから平気」「ノミは見つけたらつぶしているから大丈夫」という飼い主さんの話を聞きます。でも、あんなにあんなに小さな寄生虫の全部を手で取り除くことは不可能です。マダニは、顔の周りやお腹の皮膚の柔らかいところに口から出ている突起を差し込んで食いつき、固定してしまうんだ。むやみに引っ張って取り除くと、ペットの皮膚の中にその突起の一部が残ってしまい、ひどい皮膚炎の原因になることがあるんだよ。
また、ノミはとてもすばしこく、捕まえるのはとても大変。それに、ノミの体の中には「条虫」というお腹の寄生虫の幼虫が入っていることがあり、つぶすことで爪についた幼虫を人間が口にしてしまい、人にも寄生してしまう危険があることも覚えていてほしいね。
「うちの子は、こまめにノミ取りシャンプーしているからノミなんかいないわ」。そういう方もいます。でも、ノミは毛の一番根元で逃げ回っています。シャンプーが使いにくい頭部などに逃げてしまい、完全に駆除するのはとても困難だよ。また、シャンプーを毎日することは難しいよね?もし、毎日行うことができたとしても、今度は皮脂を取りすぎてしまうために、皮膚や被毛のほうが痛んできてしまいます。それに、シャンプーのノミ駆除の効果は、その場限り。駆除成分は皮膚にずっと残るわけではないから、お散歩でまたついてしまうこともあるんだ。
ノミやマダニは、ペットが発する振動や熱、二酸化炭素を感知してすばやく飛びついてきます。ペットの足や顔から毛の奥に入り込み、皮膚の柔らかいところやペットの口が届きにくい背中などに移動してしまうので、洋服を着せたところで彼らの攻撃を完全にかわせるものではありません。 また「うちの子はほとんど外に出さないから大丈夫」という声もよく聞くけれど、お散歩時など、外でノミをもらってきてしまうよりも、実は室内でノミが感染する可能性の方が高いんだ。
アロマで予防なんてなんかちょっとおしゃれだよね。でも、香りはあくまでも「近づきにくくする」というだけで、ついてしまったノミなどを駆除することとは、違うんだ。だから、寄せ付けないことだけでは、正しいノミ・マダニ対策とは言えないよ。
最近はホームセンターなどで「ノミ・マダニのお薬」と名前がついているものが売られているね。形状なども動物病院で処方されているものとそっくりで、内容の違いも良く分からないものもある。手軽に手に入ってしまうので、つい買ってしまいがちです。
でも、よくパッケージを見てください。ホームセンターで売っている「ノミ・マダニの薬」は「医薬部外品」と書いてあるんだよ。つまり、獣医師が処方しなくても扱えるということ。駆除効力には限界があり、持続時間もそう長くはありません。さらに、雨に濡れたり、シャンプーをすると、効果が低下してしまうものがほとんどです。
動物病院だけで扱っている「フロントラインプラス」のような薬は、「動物用医薬品」呼ばれています。動物用医薬品とは、「動物の疾病の診断、治療又は予防に使用されることが目的とされているもの」を指し、医薬部外品より効果が高いものです。フロントラインプラスは成虫を駆除するだけでなく、ノミの卵や幼虫の発育を阻止するような高い効力が1カ月以上続き、薬をつけた後24時間だけ避ければ、その後はシャンプーをしてもその効果は変わりません。次回詳しくその効果を説明しよう。
ゼノくん、アックちゃん。それは大きな間違いだよ。ノミは気温が13度あれば、繁殖を繰り返すことが出来るんだ。ノミの幼虫は、畳の隙間やカーペットの中で、フケなどのごみを食べて成長し、さなぎ、成虫へと発育します。ということは、お部屋の中であれば、真冬でもノミは活動できるということなのです。 夏の間だけノミやマダニの駆除をしておけば大丈夫、ということではないんだね。
「マダニって山や草むらにいるから、都会で暮らしている僕たちには関係ない」。ゼノくんやアックちゃんもそう思うかい?確かにマダニは、草むらの中などに潜んでいることが多い。でも、草むらでなくても他の犬についていたマダニが、いつどこでお散歩中に落ちるかはわからないよね。都会でも他の犬の散歩道となっている公園などには、いつでも危険が潜んでいるんだ。ノミだけ予防すればよい、というのではなく、ノミとマダニの両方の予防対策が必要だということを常に頭に入れておいてほしいな。動物病院で処方されるお薬は、ほとんどがノミとマダニ両方に効く一石二鳥タイプなんだよ。
ノミやマダニの駆除法はいろいろ考えられますが、一番大切なのは、確実に駆除し、さらには今後の寄生も予防してくれる方法を選ぶことが大切です。是非早い時期から寄生予防をしてほしいと思います。
大切なことは
です。
たかがノミ1匹と思っていても、ちゃんと動物病院に行ったほうがいいんだね。先生が僕たちに一番いい薬を処方してくれるんだって!
次回はDr.ペテラスがオススメしていたお薬「フロントラインプラス」について詳しく説明してもらうことにしよう。