
ゼノくん、アックちゃんの素朴な疑問
この間、動物病院の先生から「健康診断の時にはおしっこを取ってくるように」って言われたよ。おしっこで僕たちの何がわかるのかな?
Dr.ペテラスに聞いてみよう!
おしっこは、体の中の不要なものを外に出しているのです
おしっこは、血液中の老廃物や不用なものを腎臓でろ過し、水分と一緒にした液体なんだ。体に毒となるものを出すのと同時に体の水分量も調節しているんだよ。
おしっこは腎臓で作られたあと、尿管を通って膀胱に一時貯められ、一定量貯まると、尿道を通って排泄されるんだ。
すごくいろいろなことがわかるんだよ
- 腎機能の異常:
おしっこは腎臓で作られるから、もし腎臓の機能が低下していたら、体内の水分量を調節したり、不要なものを捨てて必要なものを再吸収したりする大切な働きができなくなってしまうんだ。おしっこを調べることでどんなことが起こっているのかわかるんだよ。
- おしっこの通り道(腎臓→尿管→膀胱→尿道)の異常:
おしっこの通り道に炎症や細菌感染、結石があれば、おしっこに細胞や細菌、石の結晶などが出てくるんだ。
- 全身の状態:
おしっこの濃度や成分を調べることによって、全身が脱水していないか、糖尿病などの病気かどうかが分かるよ。
- 肝臓の機能の異常:
肝臓で分解された物質もおしっこの中に排泄されるので、肝炎、肝硬変、胆道疾患などがあるかどうかもある程度は知ることが出来るよ。
ペットの尿路結石は比較的よくある病気だし、もし石がたくさん出来て尿道に詰まった場合は、おしっこが出せなくなって緊急の処置が必要になる。それに、アックちゃんたち猫は、特に高齢になると腎機能が徐々に低下して、慢性腎不全になりやすい。肝臓や腎臓は特に「沈黙の臓器」と言われ、状態がすごく悪くならないと全身の症状が現れないため、気が付いたら腎不全がだいぶ進行していた、なんてこともよくあるんだ。
血液検査と違って、尿検査はペットに負担の少ない検査だから、特に年を取ってきたら定期的にしたほうがいいと思うよ。尿検査はとても重要な検査と言えるよね。
おうちでもおしっこの仕方を注意することで
見つけられる病気がたくさんあるよ
飼い主さんがおうちで注意して欲しいのは次の4つだ。
- おしっこの量:
おしっこの量がいつもより多かったり、少なかったりしたら要注意。ペットは人のように汗をあまりかかないから、おしっこの量は飲んだ水の量とだいたい比例しているんだ。猫が年を取って慢性腎不全になると、水を飲む量とおしっこの量が増えてくるんだ。
- おしっこの回数:
しょっちゅうトイレに出たり入ったりしている、トイレじゃないところでおもらしをしてしまう、おしっこの体勢をとるんだけどおしっこが出ていない、なんてときにはすぐに動物病院に連れて行ったほうがいい。尿道結石で尿道が詰まっている場合があるからね。あと、膀胱炎のときも、おしっこが貯まっていないのに、何度もトイレに行くことがあるよ。
- おしっこの色:
いつもより濃い。いつもより赤い、全然色がついていない、などおしっこの色はいつも注意しておかないといけないね。ペットシーツでしない子は分かりにくいかもしれないけど、おしっこをしたあと、お尻を拭いてあげたティッシュもよく観察しよう。あと、ペットシーツのおしっこをしたところがキラキラ・ザラザラしているようならそれは膀胱結石の結晶であるかもしれない。
- おしっこの臭い:
膀胱炎でおしっこが細菌感染をしているときにはおしっこはたいてい臭くなる。これもおしっこを持って病院に早めに行ったほうがいいね。
獣医師からのメッセージ
おしっこはとてもたくさんの情報を持っています。一見元気そうに見えても、体の中の異常をおしっこが教えてくれるかもしれません。おしっこが教えてくれる「尿路結石」や「腎不全」は、早期発見、早期治療、長期治療が必要な病気ばかりです。ペットがおしっこをしたからといって、すぐに片付けるのでなく、毎回五感を働かせてじっくりと観察してから片付けるようにしましょう。
ゼノくん、アックちゃんからの一言
いつもトイレを片付けてくれてありがとう、って思っていたけど、そのたびに僕たちのことを考えてくれていたんだね。なんかすごい愛情を感じちゃうよ。次からは腎不全や尿路結石について詳しく教えてもらおっと。
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