
外耳炎は特にワンちゃんに多い病気です。外耳炎は一度良くなったとしても再発しやすい病気であり、また痒みから自分で引っ掻いて更に悪化させてしまうことも多々あります。早期発見、早期治療と共に、定期的な耳のケアによる予防がとても重要です。
「なんか最近ゼノくん、落ち着かないわね。頭をぶんぶん振ってみたり、後足で掻いたり...」
「うーん、なんか耳の中が痒いんだよねえ」
「大変!それってこの間話をしていた外耳炎っていう病気なんじゃないの?すぐにペテラスに相談しましょう」
どれどれ、ちょっと耳の中を診察してみようか。外耳炎は耳の中が炎症をおこす病気だから、もし炎症を起こしていると耳の通り道が赤くなって、熱を持ったようになっているからね。ひどいときには耳の通り道が腫れて耳の穴が塞がってしまうこともあるんだよ。それに、細菌や酵母が感染していたら、汚い耳垢が溜まってとてもくさい臭いがすることもあるからね。
うーん、ゼノくんの場合、腫れたりはしていないけど確かにちょっと耳の中が赤くなって耳垢が溜まっているねえ。
外耳炎はさまざまな要因がいくつもからみあっていることがほとんどなんだよ。ゼノくんの場合、もともと垂れ耳で耳の中が蒸れやすい構造であるところに、たまたま耳垢が溜まって何かの微生物が感染してしまったのかもしれないね。その他にも、アレルギー体質の子や生まれつき耳の中の分泌物が多い子、ホルモンバランスを崩した子、ミミダニに感染した子や耳の中に腫瘍が出来てしまった子も外耳炎になりやすい要因を持っているといえるだろうね。
まずは、耳の中の汚れを取ることから始めるよ。耳垢はそれ自体が炎症の原因となるばかりでなく、微生物やミミダニの餌になって増殖させる原因にもなるんだ。さらに、耳垢が耳の中を覆っていたら、薬が耳の中に浸透することができないからね。
ゼノくん、ちょっと耳の中に液体の薬を入れるよ。全体に行き渡るように耳をちょっと揉むからね。我慢していて。よし、いいよ。頭を振ってみて。ほら、薬と一緒に奥の汚れが出てきたよ。
汚れを取り除くときに綿棒を使うと、かえって汚れを奥に押し込んでしまうこともあるからね。綿棒を使うときは気をつけなくちゃいけないんだよ。
ああ、汚れはすっかり取れてしまったね。あとは、微生物の感染を抑える薬を入れておくよ。この薬の中には抗生物質と真菌をやっつける薬に加えて炎症を鎮める成分も入っているから、痒みもじきにおさまってくると思うよ。
そうだね。ゼノくんに痒いのを我慢しろっていうのは無理な話だよね。耳を後足の爪で掻いてしまうと、それによってできた傷でさらに感染をひどくして、もっと痛みや痒みが続いてしまうという悪循環を招いてしまうよ。ペットの外耳炎を治療する場合には、根本原因を治していくのと同時に、炎症を抑えて痒みを止めていかないといけないんだ。
外耳炎は一度なってしまうと、完治するのに数週間もかかることがあるから、根気よく治療を続けることが大切だよ。
そうだね。外耳炎は治療よりも日々のケアで外耳炎にならないような耳の環境を作ることの方が大切なんだ。特に耳が垂れている子、耳の中から毛が生えている子、一度外耳炎になったことのある子などは、今は耳がきれいで健康でもケア用のイヤークリーナーを使っておうちで定期的にお手入れをして欲しいな。
今回はあまりひどくなる前の外耳炎だったからすぐに治ったけど、痒いと本当に嫌な気分だったな。おうちの人にも少し八つ当たりしちゃった。これからはおうちできちんと定期的にケアしてもらって、二度と外耳炎にならないように気をつけようっと。