動物の病気:動物の痛みの話

痛いときのしぐさ

ペットは人と話をすることができません。でも、一生懸命しぐさで気持ちを示しています。しぐさをきちんと理解してあげることによって、私たちはペットの体調をも理解することができます。では、ペットが痛みを訴えている時にはどんなしぐさをするのでしょうか?

ゼノくん、アックちゃんの素朴な疑問

ゼノくん、アックちゃん

この間目にゴミが入っちゃって片目を閉じていたら、おうちの人に「あれ?ゼノくん、ウインクしてる。かわいいー」って言われちゃった。僕は目が痛かったのに。ねえ、Dr.ペテラス、みんなに僕たちが体のどこかが痛いときはどんなしぐさをするのか教えてあげてよ。


痛みを感じるとき

体の痛みとは、体のどこかが傷ついている時や一部の組織が炎症をおこしているときに痛覚神経が刺激されて脳が受け止める信号です。つまり痛いということは「どこかが病気だぞ、何とかしないといけないぞ」と体が訴えているのです。私たちは家族やお医者さんに痛い場所を言葉で伝えることによってそれを治そうとしますが、ペットの場合は残念ながら他人に頼ろうとしないため痛みを明確に訴えることはできません。


痛い場所にはなるべく触れてほしくありません

ペットはよほど痛い時以外はあまり大きな声を出すこともありません。痛い場所があるときにはなるべく誰にも触れてほしくないため、部屋の隅のような誰も近づかない場所でじっとしていることが多くなります。痛みのある場所をかたくなに隠そうとして、人が近づけば近づくほど体を小さくしてガードしようともします。あまりしつこく触ろうとすると、普段大人しい子でもしまいには怒ることがあり、「やめてよ!」という意思表示として唸ったり手に噛み付こうとすることもあります。


痛みによる全身症状

体のどこかに痛みがあるときは、元気がなくなってきます。痛みがそう強くない時にはしっぽの振りが弱くなる程度ですが、強い痛みが長く続く場合には食欲もなくなってしまうということがよくあります。痛みが非常に強いときには、小さな声で間欠的に鳴いたり眠れなかったり、または全身に震えが出ることもあります。


お腹が痛い時のしぐさ

下痢をしたり内臓が炎症をおこしているときなどお腹が痛いときには、背中を丸めてうずくまります。ときおり姿勢を変える以外は、お腹を抱えるようにしてなるべく動かないようにじっとしています。また痛い場所を外から舐めたりすることもありますが、急性膵炎のように激烈に痛いときにはそれを取り除こうと自分で自分のお腹を噛んで傷つけてしまうこともあります。


目が痛い時のしぐさ

目に痛みを感じるときには、まぶしそうにまぶたを閉じたままにしています。また涙がたくさん出るために目の周りが常に濡れているように見えます。異物感があるときには前足で目をしきりにこすりますが、こすることによって余計に痛みが出てしまいます。触られると痛いので、人が頭に手を伸ばそうとすると頭を傾けて逃げようとするしぐさを見せることもあります。


耳が痛いときのしぐさ

外耳炎がひどくなったりすると、耳が赤く熱を持つようになり、ちょっと触っただけでも痛みが生じるようになります。耳に違和感があるので、しきりに頭を振ったり後ろ足で掻こうとしますが、そうすることによって余計に痛みがでてしまいます。


足が痛い時のしぐさ

足が痛い時は、足のどの部位が痛いかによってそのしぐさが変わります。
とげが刺さるなどして肉球が痛い時は、歩く時に足を地面につけたくないので、膝を曲げたまま歩く様子が見られます。
もし、膝蓋骨脱臼で膝が痛いときには、膝をなるべく曲げないように爪先立つようにして歩きます。脱臼しているときは膝を全く曲げることができないため、まっすぐ突っ張っているように見えます。
また股関節が変形して、関節がスムーズに動かない時には、腰を左右に振ってなるべく股関節を使わないようにして歩こうとします。


背骨が痛いときのしぐさ

脊椎症をおこし腰の骨が動かなくなって痛みが出ているときには、少し猫背のような姿勢で歩幅を小さくして歩きます。
首の骨が痛い場合は、ご飯を食べる時でも首を下げようとしなくなったり、振り向くのを嫌がるようになります。


ゼノくん、アックちゃんからの一言

体が震えているのは寒い時だけじゃないんだよね。痛いのは僕たちもごめんだから、なるべく早く痛いことを察してお薬を使って欲しいなあ。

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