
高齢のワンちゃんやネコちゃんにも腰痛があることをご存知ですか?ペットが歳をとってくると胸から腰にかけての背骨が徐々に変形して、背骨の中を通る脊髄の神経を圧迫することによって麻痺や痛みが生じることがあるのです。
裏の家に住んでいるおじいちゃん犬はしょっちゅう腰がいたくて、お散歩もあまり行きたくないんだって。なんでも「変形性脊椎症(へんけいせいせきついしょう)」って名前の病気らしいよ。ペテラス、これはいったいどんな病気なの?
脊椎とは簡単にいってしまうと背骨のことだよ。脊椎は頭のすぐ後ろからしっぽまで、小さな骨が長く連結して出来ているんだ。
一つ一つの脊椎の間には弾力のある椎間板がはさまっていて、背骨を曲げたときに骨同士が直接ぶつからないようなクッションの役割をしているんだ。
脊椎の中には大きな穴があいていて、その中を脳からつながる太い神経が通っていて、これを脊髄(せきずい)という。脊髄はいわゆる脳と全身をつなぐ神経の束で、それぞれの脊椎の間から枝分かれして体のすみずみまで神経を伸ばしているんだ。
ほお、今日のゼノくんはさえているねえ。確かに変形性脊椎症は神経と深い関係のある病気だよ。変形性脊椎症になると脊椎の一部がカルシウム沈着をおこして異常な突起ができてしまったり、隣り合う脊椎がくっついてしまうんだけど、それ自体で腰が痛くなったりする事はあまりない。せいぜい背中の柔軟性がなくなって、歩き方がややぎこちなくなる程度なんだけど、もし脊椎にできてしまった突起が神経に触ったり圧迫したりするとさまざまな症状が出てくるよ。また、今度話をしてあげるけれども、脊椎の変形によって椎間板ヘルニアという、同様に神経を圧迫する病気が出やすくなるとも言われている。神経は感覚を脳に伝えたり、逆に脳からの信号を伝えるためのものだから、もし、途中で強く押さえつけられたり、傷ついたりしたら、強い痛みが出たり、感覚が麻痺したりしてしまうんだ。
神経が圧迫されると軽いしびれや痛みがでてくるんだ。さらにずーっと圧迫されつづけて、その神経がもし全く脳に信号を送れなくなったら、感覚をまったく感じる事のできない麻痺の状態になってしまうこともある。
具体的に、痛みがある場合には歩いたり触られるのを嫌がるようになる。また、麻痺が見られる場合には、足元がふらついたり、立ち上がれなくなったり、中腰でトイレができなくなったりといった症状が見られることもあるんだ。
関節症の原因はいろいろ考えられているけど、一番大きな要因は歳をとって関節の軟骨が磨り減って変形してしまうためといわれているんだ。また、背骨の関節に負担をかけるようなことも発症が加速する要因となるだろうね。たとえば肥満で必要以上の負担を背骨にかけつづける、運動不足で背骨が支えきれなくなってしまうほど背中の筋肉が衰えてしまう、逆に背中に過剰に負担をかける運動を繰り返したりする事もあまりよくないだろうね。
残念ながら、この病気は歳をとったネコちゃんで、特に太りすぎ、もしくは過去に肥満だった子にもよく見られる病気だよ。ネコちゃんのほうが毎日お散歩に行ったりしないから、気が付きにくいかもしれないけど、やっぱり腰の痛みや後足の麻痺がでて、レントゲンをとってみると気がつくんだ。
予防をしようとするのはいい考えだね。背骨や神経は簡単にいじるわけにはいかないから、いったん発症してしまうと根本を治療する事はほとんどできないんだ。痛み止めや消炎剤などを使って少しでも症状を和らげてあげることしかできないんだ。
だから、今のうちから関節を保護するサプリメントを使ったり、食事療法で体重管理を行なうことで、背骨に余分な負担をかけないようにすることがとっても大切なんだ。
サプリメントは、関節の具合が悪くなる前から飲んでおくのが一番だけど、そうなってしまってからでも使えるんだって。ぼく、さっそく裏のおじいちゃん犬に教えてくるよ。これからは一緒に飲もうねって。