動物病院のススメ

「動物病院はケガをしてから、病気になってから行くもの」そう思っていませんか? でも、動物病院は「治す」ためだけの場所ではありません。では、どういう場所なのでしょう?
一言で言えば、ペットを育てるあなたにとって大切な、そして頼りになるパートナーがいる場所。
健康管理や飼育管理について相談できたり、あなたが知らなかった情報が収集できるとても貴重な場所なのです。行ったことがない方も、行ったことがあるという程度の方もよく行くという方も、もう一度動物病院の存在を考えてみませんか?

登場人物紹介

  • ゼノくん&アックちゃん しっかりものお兄さん犬と、マイペースな妹猫
  • 真実さん&チョコちゃん 動物病院未体験の奥様と、ママの膝の上が大好きなチワワちゃん。今回「はじめての動物病院」を代表して体験することに。
  • マイコ先生 獣医師。専門家の視線からはじめての動物病院に大切なことをアドバイスする。
  • のぞみさん 動物看護師。真実さんとチョコちゃんの「はじめての動物病院」を笑顔で優しくサポート。

診察を受ける時の注意点編

1.はじめての問診

はじめての診療室。まずは問診です。先生「午前中から急に痒がりだしたんですね」真実さん「あ、はい」先生「そうですか。朝ご飯の時の様子はどうでしたか?」真実さん「あ、ええと、あんまり食べなくて...」先生「そうですか。分かりました。昨日までは通常通りの様子だったんですね」真実さん「あ、そうです、はい・・・」

あーあ。初診表は上手く書けたのに、実際に診察がはじまったらまた緊張して上手く説明できなくなっちゃったね。

こんな時、実際にどうしたらいい??

落ち着いて先生の質問に1つ1つ答えていけば大丈夫!

ここがポイント! 獣医師からのアドバイス

獣医師のマイコ先生

問診は獣医師が実際にペットと飼主様と接しながら、その状況・症状などを見ていく大事な診察です。初診表で書いていただいたことは、問診時にも確認をしていきます。初診表を正確に書くことで、予め情報を自分の中でまとめておく時間にもなりますよ。
もし曖昧だったり、自信がないことを聞かれても、慌てないでください。わからないことは「わからない」とはっきり伝えてくださって大丈夫。言葉を喋れないペットの代わりに答えるのですから、間違った情報を伝えてしまうことが一番の問題です。飼主さんしか知らない情報を獣医師が共有できることが、何よりも大切です。


2.視診・触診

続いて先生による視診と触診がはじまりました。先生「ちょっとチョコちゃんを見せて下さい。皮膚の状態を見るために毛をかき分けてみますね」真実さん「よろしくお願いします」・・・ ・・・先生「こことそこの部位から、ノミの糞が見つかりましたが、ノミ・マダニ対策はどのようになさっていますか?」真実「ノミですか!?実は、まったく対策していないです」・・・ ・・・ ・・・ショックを隠せない様子の真実さん。

がーん! 痒みが止まらないからもしかしてって思っていたけど...
原因はノミかぁ...あれは僕たちには本当にツライんだよね(涙)

こんな時、実際にどうしたらいい??

今回はノミの糞がすぐ発見されましたが、視診・触診の後に、症状や原因をより詳しく調べるための検査をすることもあります。
先生の話をよく聞いて、検査内容や検査の結果をしっかり把握しましょう!少しでも疑問があればいつでも声をかけて下さい。

ここがポイント! 獣医師からのアドバイス

獣医師のマイコ先生

例えば「痒み」という症状であっても、ノミ・マダニの寄生によるものなのか、何か別の皮膚病なのか、それとも精神的なストレスからくるものなのか・・・など、様々な原因が考えられます。そういった原因を特定するために、視診や触診を行い、必要な検査があればそれらも行います。
もちろん、獣医側からどんな検査を行うのかなど、1つ1つ丁寧に説明しますが、専門的なことなので疑問もきっと出てくるでしょう。そのときは遠慮なく確認してください。


3.診断

チョコちゃんの体から発見されたノミたち。先生「チョコちゃんにはノミによるアレルギー性皮膚炎などの症状はまだみられませんね。良かったですね。でもノミ・マダニは体についたものだけを取り除くだけではだめなんですよ。卵が孵化したり成長するのを阻止して、新しく体に寄生すること自体を予防することが大切です。チョコちゃんのためにお薬の投与をはじめましょう」真実さん「はい」先生「はじめての対策なら、フロントラインのようなスポットタイプにすれば、簡単ですし、効果も確実にあるのでオススメですよ」真実さん「はい、頑張ってチョコの元気を取り戻します!」

よかった! これでチョコちゃんの痒みも治りそうだね。もちろん、的確な対策を定期的にきちんと行った上ではじめて治るんだけど、まずは一安心だね!

診察をしただけでは、まだ本当の解決ではありません。先生の診断をよく聞いて、的確な治療法でペットの元気を取り戻しましょう!

ここがポイント! -獣医師からのアドバイス-

獣医師のマイコ先生

確かな診断と、的確な治療法の提示が行えるのが、動物病院の最大の強みです。市販の薬などでは「予防効果が期待出来る」という程度が実情であるというケースもありますので、ペットの様子に違和感を感じた時には、必ず動物病院で診断してもらうようにしましょう。
早めの来院が、結果として予防対策につながることもあるので、「あれ?」と思ったら、まず動物病院にお越しください。結果として何も問題でなければ健康状態の確認ができた、という安心材料を得ることになります。私達獣医師は専門家の目を持つ、飼主さんとペットのもうひとりの家族、パートナー。そう考えてもらえたら嬉しいです。


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