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動物病院のススメ

「動物病院はケガをしてから、病気になってから行くもの」そう思っていませんか? でも、動物病院は「治す」ためだけの場所ではありません。では、どういう場所なのでしょう?
一言で言えば、ペットを育てるあなたにとって大切な、そして頼りになるパートナーがいる場所。
健康管理や飼育管理について相談できたり、あなたが知らなかった情報が収集できるとても貴重な場所なのです。行ったことがない方も、行ったことがあるという程度の方もよく行くという方も、もう一度動物病院の存在を考えてみませんか?

こんなときには病院に連れて行きましょう その3 シニアペット

ペットは人よりも先に歳をとってしまいます。大型犬では5〜6歳、小・中型犬や猫では7歳前後から「シニア」と呼ばれる年齢になります。飼い主さんはシニア期を迎えたペットに対して、どんなことに気をつければよいのでしょうか? シニア特有の病気のサインについて、ペテラス・ワールドのホームドクター、Dr.ペテラスに教えてもらいましょう。


Dr.ペテラス ペテラス・ワールドの獣医師。ホームドクターとしてあらゆる疑問を即効解決!

ごはんの食べ方の変化

人間のお年寄りと若者とでは食事をするスピードが異なるように、ペットもシニアになれば若い頃より食事をするスピードがゆっくりになります。これは自然なことです。しかし、硬いペットフードだけを食べなくなったり、いつも口の片側だけで食べるようになったら、シニアによく見られる病気「歯石の沈着による歯槽膿漏」が原因かもしれません。歯槽膿漏は口臭にも影響し、口臭がきつくなるほど歯槽膿漏が進行している可能性が高くなります。「なんだかお口の臭いが気になるな」と思ったら、早めに病院で診てもらうようにしましょう。
それと、フードはあまり食べないのに水ばかりを飲むようになったら、腎機能が低下してきている可能性があります。毎日の食事の様子をよく観察しておきましょう。


行動の変化

歳をとるにつれて、今までとはちょっと異なる行動が気になることがあります。今までどおりに接していても反応が鈍くなったり、昼間はずっと寝ているのに夜はずっと起きているというように、昼と夜が逆転してしまうこともあります。
ペットにも人間と同じく「認知症」が存在し、ちょっとした行動の変化が認知症であることを教えてくれることもあります。認知症が進行すると、意味もなくぐるぐると歩き回ったり、いくらでもご飯を食べるようになったり、夜鳴きをすることもありますが、大切なのはあくまでも「ちょっとした変化」の時期に気付いてあげること。早期発見と早期ケアが大切です。今までと違う行動が見られるようになったら、その様子をよく観察して獣医師に相談しましょう。


運動の変化

シニアになると、お散歩などの運動にも変化が出てきます。お散歩に行きたがらなくなったり、いつも座ってばかりいるなど、運動面で今までとは違う何かを感じたときには、早めに動物病院に相談しましょう。お散歩や運動時の変化が、心臓や関節の病気、もしくは感覚器の病気を教えてくれていることもあります。
高齢犬で多いと言われる心臓病は僧帽弁閉鎖不全症です。心臓がうまく機能しなくなり、ちょっとした運動でもすぐに息が上がって座り込んでしまいます。そのときに舌の色が紫色(チアノーゼ)に見えるようなら、すぐに心臓の薬を与える必要があります。
また、関節が変形して関節炎をおこしているときには、背中や脚を触ると痛がったり、歩き方が不自然だったりします。このようなときには、速やかに炎症をとり除き、関節を保護するようなケアを行う必要があります。
さらに、視力を失っていることが原因で、散歩や運動を怖がることもあります。老齢性白内障という、眼のレンズの部分が白く濁ってしまう病気もシニア期には気をつけたいです。毎日のお散歩時に様子をよく観察し、変化が見られたらすぐに動物病院に相談しましょう。


触れて分かる変化

腫瘍(癌)は、歳をとるほど発症しやすい病気です。内臓にできる腫瘍は飼い主さんの目では発見しにくいものですが、乳腺腫瘍や皮膚癌など体の表面にできる腫瘍は、飼い主さんでも早期発見が可能で、早期治療を行うことができます。日頃からスキンシップやグルーミングを兼ねて、ペットの体によく触れるようにしましょう。そして、ちょっとでも気になる"できもの" を発見したら、早めに動物病院に相談しましょう。


獣医師から一言

ペットも人間も必ず老いを迎えます。老化そのものを止めることはできませんが、日頃の注意とケアでその進行をゆっくりにすることは可能です。若い頃以上にペットとよくコミュニケーションを取り、ちょっとした変化も見逃さないようにすることが病気の早期発見につながります。また、シニア期を迎えたら、それまで以上に定期的な健康診断を心がけ、常にペットの状態を把握しておきたいものです。ペットの幸せなシニアライフは、飼い主さんとの二人三脚で実現できるのです。

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